その指に触れて

「……眠くなるとSになるの?」


あたしは遥斗の手からメガネを取った。


何、その体質。


しかもなんか……ときめき損した気分だし。


「……やっぱり綺麗だし」


さっきのドキドキをまだ残したまま、あたしは遥斗の指をまじまじと見てみた。


白くて長い。


細いけど骨ばっていて、綺麗な形をしている。


その指先に触れてみる。


温かい。


今は夏の終わりで、しっとりと湿っている。


「う……ん……」


遥斗の声がして、慌てて指を離す。


机の上を見ると、ごろりと頭の位置が変わっていた。


机に突っ伏したら汗びっしょりで寝てられないのに。


……よっぽど眠かったんだな。


まあ、あたしはメガネをかけてる方がいいのは事実だ。


あたしはメガネが似合う顔立ちらしい。