その指に触れて

「……ねえ万梨ちゃん」

「何……」


いきなり遥斗が肩に頭を乗せてきた。


「は!? 何!?」


どくんと心臓が鼓動を打ち付ける。


「食べたら眠くなってきた……」

「……そりゃあ、なるね」


遥斗の香りが鼻をつく。


香水じゃない。シャンプーの匂い。


「……寝てもいい?」

「いや、この体制には無理がある……」

「万梨ちゃん、いい匂いする……」

「はあ?」

「食べていい……?」

「はあああっ!?」


た、食べる!?


どっから覚えた、そんな単語!


今まだ四時半だよ! 夜になってないよ、遥斗くん!


「……っ!」


その時、首筋に柔らかいものが押し付けられた。


「は、遥斗、ちょっと……」


寝ぼけてるよね?


もしくは眠すぎて頭おかしくなった?