その指に触れて

「まあ、気弱そうよね。見た目からして」

「そのまんまだよ」

「でも悪い人ではないんじゃない? 見た目も悪いわけではないし」

「うん」

「……ていうか、なんであんたがそんな人と知り合ったの?」

「贈り主不明のあのメールの送り主が遥斗だった」


あたしがそう言うと、途端に三人は顔をしかめた。


「うわ、うち無理」

「見た目もキモいし、中身もダメなんて」

「そんな男が好きなの? 万梨子、随分趣味悪いわよ」


三人が口々に言う。


まあ、あたしの説明不足だね。


「……あのね」


ため息を一つついて、あたしはこれまでの事情をかい摘まんで話した。


さすがにあの日のお互いやってしまったことは伏せておいたけど。


付き合ってるわけでもないし。