ーside夢七ー




「あの人可愛いよねー」




どこからそんな声が聞こえてきた。





あたしはその女の人をサングラス越しに見る。





と、彼女はビルの画面に映し出されている女の人を指していた。





「ほんと!チョー可愛いよね!名前は大石夢七だっけ?」




指をさしている人の隣の人がテンション高めに言う。





あたしはビルに映し出されている自分を見た。