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「おい、飯だぞ」


人間に拾われて数日。
人間は私にとても良くしてくれた。おかげで最近は高い所にも自分で上れる。



「おい、食わねーの?」


人間は私の目の前にご飯をちらつかせる。



あ…美味しそう!!
良い匂い!!


「ニャー!」

「お、食い意地はってんな、ほら食え」


人間は私の前にご飯を置いた。


「ピチャッ、ピチャッ……」


ご飯……美味しい……
あのこもお腹すかせてるのかな?


透明な板から透けて見える空を見上げる。あの雨の日から幾日か経った。


もしかしたらあの子はもう……



「おい、どうした?」



ご飯を食べなくなった私を人間は不思議そうに見つめる。