「…これからどうしよう。もう家には帰れないし…帰りたくない」

そうか、そうだよな。
退院してから帰る家がない。

「…うちに、くるか」

凛は目を丸くさせた。

「…いいんですか?」
「もちろん。家に帰れないのは先生が強引に城島を連れ出したのも原因だと思うし」
「そんなこと…でも、ありがとうございます。家事なら任せて下さいね」

凛は張り切っているようだ。



―――――部活後、コンビニ


「結局、岡崎先生来なかったね」
「だねー。大事な話ある感じだったのに、来たと思ったら学年主任じゃん。もー笑いこらえられるかってね!」

コンビニでスナック菓子を選びながら、結芽とその友達が話す。

「でもさ、ほんとになんだったのかな。大事な話って」
「やっぱさー、城島さんのことじゃない?うちのクラスの問題っていったら、そのことくらいだし」


――――城島さん。
またあの子…?