この広い空間で
声の主を探すのは難しくなかった
俺がいる空間は
白を基調しており、
所々に小さなプールのような池があった
そして声の主は俺の向いている方、
つまりこの空間の一番奥に
マンガにでてくるような
大理石の椅子に座っていた
その人物は
マントのようなローブのようなものに
身を包み、すっぽりとフードを被っていた
「時は来た」
「時?」
俺の発言を無視して
その人はぱちんと指をならした
すると俺の後ろにあった巨大な扉が
ギシギシと音を立てて開き始めた
「準備を始めなさい、アマリネ」
そこには俺とさほど年齢の変わらない
栗色のクセのある髪の女の子が立っていた
「りょーかい」
その子はそう言うと
俺をちらりと見て姿を消した
な…何が起きているんだ?
頭の中がぐるぐるしていると
フードを被った人物が言った
「ユースケ、あなたに今から
仲間を紹介するわ」
「仲間…?」
「そう。旅を共にする仲間よ」
いきなり何を言いだすんだ?
また一つ疑問を持ったとき
再び巨大な扉が開いた
