「リア~!」
黄色い声が私を呼ぶ。
どうやらこの子たちは私が派手だから
同士だとでも思っているらしい。
確かに私とつるむといかついからやらなんやらで
渋谷も新宿も堂々と歩けるんだって
笑っちゃうような理由
ていうかギャルなら堂々と歩けよって話
「久しぶりじゃん。
今回は何?」
「明後日の日曜の夜空いてる?
うちら渋谷に遊びに行こうと思ってるんだけど
リアもどうかなーって」
「あーいいよ!
わたしも暇してたし」
適当に返事をして教室に戻る。
携帯を見るとまたたくさんのメールが入っていた。
何かが起こるわけじゃなし
なのになぜかイライラして携帯を床に叩きつけてしまった。
周りの生徒が冷たい視線を私に送る
「もう
嫌…」
時々情緒不安的になり取り乱す私を何度も見てきたクラスメイトは
何も思わないようだ。
廊下から走ってきた亮が私の腕をつかんで外に連れ出した
帰ってなかったんだ。