アルコール8%



「亮くん、


そういう癖、治したほうがいいよ?」




「癖じゃねーっつーの。



お前、学校でも浮いてるからさ、まぁ俺もだけど。


なんか辛くなったらまた言えよ。


いつでもこの亮様が慰めてやるって!」



ニカっと笑う


歯並びの悪さが目立つんだけど


なんか憎めないんだよね





こいつガキだからさ、


慰めるとかいってほんとは自分がヤりたいだけなんだよ







高校に入って


金髪で派手なベルトをしてピアスをして


みんなが振り返るような亮を見て



惚れた。



恋愛とかそういう惚れるじゃなくて


憧れに近かった。




案の定私も髪を染めてピアスを開けて

スカートも短くして化粧も濃くして

堂々と悠々と校内を歩く。



そしたら亮に喧嘩を売られた


性別なんて関係ないのねって。




そのまま酒を飲まされて

気が付いたら亮の家



なぜか笑い合って意気投合しちゃって

今に至る。