「亮くん、
そういう癖、治したほうがいいよ?」
「癖じゃねーっつーの。
お前、学校でも浮いてるからさ、まぁ俺もだけど。
なんか辛くなったらまた言えよ。
いつでもこの亮様が慰めてやるって!」
ニカっと笑う
歯並びの悪さが目立つんだけど
なんか憎めないんだよね
こいつガキだからさ、
慰めるとかいってほんとは自分がヤりたいだけなんだよ
高校に入って
金髪で派手なベルトをしてピアスをして
みんなが振り返るような亮を見て
惚れた。
恋愛とかそういう惚れるじゃなくて
憧れに近かった。
案の定私も髪を染めてピアスを開けて
スカートも短くして化粧も濃くして
堂々と悠々と校内を歩く。
そしたら亮に喧嘩を売られた
性別なんて関係ないのねって。
そのまま酒を飲まされて
気が付いたら亮の家
なぜか笑い合って意気投合しちゃって
今に至る。
