有紗は私を見るなり、すぐに近づいてきて抱きついてきた。

しかも、飛び付くような威力だったから、ちょっと痛かった。
そして、首に回されたはきつく締められた。

(死ぬぅー!)
あまりの力に有紗の肩を叩いた。

有紗はそれに気づき、緩めた。

けど、離れずずっと耳元で「ごめん…ごめんね…」とずっと謝れた。

私は、ただ有紗の背中を撫でながら、「もういいよ。気にしないで。」と謝られる度に言った。

しばらくして、有紗は泣き止み、落ち着いた。

そして、私は、気付かなかったけど、栄一が帰ってきてた。

そして、私が栄一に気付くなり、栄一は私に近づいてきて、そのまま腕をつかみ、教室の外に連れ出された。

(ヒィー?!
怖いよー!)
と、私は内心悲鳴をあげていた。
だって、連れ出すのはいいけど…せめて前向かせて歩かせてー!
後ろ向きで歩くのなんて恐怖以外の何者でもない。