高校生ー揺れる関係ー

まぁ、その後に教室から有紗の泣き声は余計にひどくなって、中から聞こえた。

外に居た冬馬は呆然と立ちすくんでしまった。
だから、私はその姿を見て、無性に腹立たしくなって、横を過ぎると同時に
「いくじなし。
お望み通りに見てきたよ。」
と言って。

戻ってみると、冬馬は廊下でしゃがみこんで頭を抱えていた。

そして、教室からは有紗の鼻を啜る音と誰かが有紗を宥めている声。
しかも、何人も。

私は、そんなのお構いなしに中に入った。


そこには…愛海たちが有紗を囲んでた。

そして、有紗は私を見るなりまたひどく泣き始めた。
栄一は少し離れた席で外を見て…なにか悩んでた。

愛海たちは状況が分からないから、有紗を宥めるしか出来なかった。

でも、居づらくて、教室を出て、廊下に居る冬馬と話すことにした。
有紗とはまともに話せそうにもないから。