太陽と雪



「お前なんかゴミなんだよ。ばーか。」


県立柏木高校の旧校舎。10人ほどの生徒がいじめをしている。

「ちょっと、美波。やりすぎじゃないかな?」

いじめっ子のボス・高島 美波はいじめのやりかたがとても冷酷だ。


落書きや、上履きを隠すのではなく、自殺ゲームをやったりととても残酷だ。


いじめを受けた中にも、自殺をしてしまったり、精神的に弱くなり、うつになって不登校に

なった生徒もいる。



「ほら、ここから飛び降りたらどう?あはは。」

 
美波がここまで冷酷になった理由。それは、彼女の悲しい過去にある。









「ふざけてんなよ?あ?だれのおかげで飯が食えると思ってんだ?」


「やめて、あなた、きゃああ」


たくさんの悲鳴、叫び声。毎日のことだった。美波の父親は仕事もせずに家庭内暴力を

繰り返していた。


「おねがいあなた、離婚して・・。」


「ふざけんなよ、そうしたら、お前はガキらを連れて行くだろう?そうしたら、国の助成金や

生活保護が入らなくなるんだよ?あ?」


「そんな・・・。」

 美波には双子の妹の蛍がいる。このときまだ小学5年。二人共おびえていた。

ついに父親はゴルフクラブを振り回した。

「きゃやあああ」

ゴルフクラブの先端が母親に当たった。血がなだれのように出てきて母親は倒れた。

と同時に、父親のうめき声が聞こえた。

「う、ううう。」

「・・、お、おねえちゃん・・」

美波の手には血がべっとりと付いていた。