着慣れないYシャツの襟をいじりながらこれから通う通学路を期待に満ちた顔で歩く私は、内心。超緊張していたことを今でもおぼえている。
榊木のぞみ
のぞみという名前は、父が鉄道関係の仕事についているから。
(ちなみに、兄はひかり)
あまり気に入ってはいない。
私がこの春から通う高校には、中学からの友達は一人もいない。
先輩や後輩も…
正直。不安だ。とても。
けれども、どんどん高校に近づいてゆく
(あー…帰りたい…
やっぱむりだよー!)
あと100m!という地点まできた。
ドキドキドキドキ…
心臓爆発しそー…
絶対友達できないし、
勉強もできないわたしなんかが来ていい場所じゃないんだ…
よし、帰ろう!!