ばーさす★ぼーい



「ユキちゃん」


彼の声でまたはっとした。


「なぁに?」

「僕お姉ちゃんいてさ、浴衣あるんだ。
もうお姉ちゃん一人暮らししていないし
その浴衣よかったら貰ってくれない?

白が基調でピンクと赤の柄で…。
きっとユキちゃんに似合うし、
友達ともかぶらないんじゃないかなぁ?」


「えっ、悪いよ!私なんかに!」

「ユキちゃんは優しいから、
大事にしてくれるかと思って。

勿論せっかく買った水色も
着て欲しいんだよ?
無理にとは言わないけどさ、
ちょっと思いついたからさっ。」


にこにこと笑う。

優しさを感じる。

もっと、もっと上手く気持ちを
伝えたいのに。

でも会ったばかりで
ほんとどう思われるんだろう。