ミカが私の腕をぎゅーっと掴む。 よかったぁと私が胸をなでおろしたとき 「あ!!!」と誰かが叫んだ。 「わ。ミカの彼氏さん…。」 思わずつぶやいてしまった。 呟かなきゃよかったのに。 彼氏の存在に気付いたミカが することはもう決まっていた。 「うわーん!結局帰り一人じゃんっ。」 赤いちょうちんの光の下を歩く。 私の手が掴まれたのは 歩き始めてすぐだった。