ばーさす★ぼーい



ミカが私の腕をぎゅーっと掴む。

よかったぁと私が胸をなでおろしたとき
「あ!!!」と誰かが叫んだ。 


「わ。ミカの彼氏さん…。」


思わずつぶやいてしまった。
呟かなきゃよかったのに。
彼氏の存在に気付いたミカが
することはもう決まっていた。


「うわーん!結局帰り一人じゃんっ。」


赤いちょうちんの光の下を歩く。


私の手が掴まれたのは
歩き始めてすぐだった。