もう今日は
無理そう。そう、みくにゆって、早退してきた。


みんな、理由わ
深く聞いてこなかった。

そりゃあんだけ
泣いてればね…。






――ピンポーン♪

だれだろ…


『はぁーい』


カチャ


ドアを開けると
晴也が立っていた。


あたしは慌ててドアを閉めた。

今いちばん会いたく
ない奴だよ。


佐々木晴也(16)
などと、頭のなかで訳のわからないナレーションをしていると・・・


ドンドン ドンドン

「お前!人が見舞いに来たのにドア閉めるなんていい度胸だな!」


見舞い………
晴也、あたしが泣いてたことしらないんだ。

なんだかホッとした。



……でもね、ごめん
まだ会いたくないよ。

顔みれないよ。


また泣き出してしまいそうだから。


晴也わ優しいから
あたしが泣いたら
ほっとけない…


これ以上・・・
キミには迷惑かけないよ。


『せいや、あたし熱あって具合わるい、の。だから今日わ帰って?ゴメン。』
ドア越しにそう呟く。

「はいよ、お大事にな」


晴也って、いっつも
そう。

あたしが、中学生の体育大会で転んだときも、おぶって保健室連れていってくれたり。

―でもね、あたしすごーく恥ずかしかったから、おろせおろせって・・・



今はまだ、嫌いになるなんてできなくて。