女の子は颯ちゃんに抱きついている。 私の胸は苦しくなった。 せっかくさっきの事気にしないで平気だったのに‥‥ ほんの数秒、颯ちゃんと見つめあっていた。 「若葉?どうかした?」 肩をたたかれ、はっと現実に戻った。 「‥‥ううん、なんでもない」 私は颯ちゃんから目線をはずし梅川くんの後を追った。