私は一階に行き、急いで準備をした。 「行ってきまーす」 「じゃあ、おばさん行ってきます」 「あら、颯ちゃん行ってらっしゃい」 ‥‥‥ なぜ母は実の娘のあたしではなく 颯ちゃんに返事をするのだろう‥‥ 「ちょっと愛華、毎朝颯ちゃんに起こしてもらってるんだから、感謝くらいしなさいよー?」 お母さんはあたしにそう言い、台所に行った。 「お前の母さん朝から元気だな」 颯ちゃんが笑いながら言った。