「‥‥っ‥ぐすっ‥」
いくら泣いても涙は止まらない。
そして純が温かくて余計泣いた。
「‥大丈夫か?」
私は顔を上げて純の顔を見た。
すると純は私の涙をそっと拭ってくれた。
純は優しく微笑みながら私を見ている。
「‥愛華」
純が腕にギュッと力を込めたと思ったら、体が後ろに引っ張られた。
もちろん私はビックリする。
「‥えっ?‥え、えっ!?」
驚きすぎて涙も止まった。
てか誰!?
私が後ろを振り向こうとすると
「‥‥こいつ、俺のだから」
颯ちゃん‥
颯ちゃんはそう言うと私の手を引っ張った。
「ちょっ‥颯ちゃん待ってよ!」
私は手を離したくて抵抗するが、颯ちゃんの力には敵わない。
引っ張られながら純の方を見た。
純は眉を下げ、悲しそうな顔でこっちを見ていた。

