今、そんなこと言われても、遅いよ。
私は死のうとしたし、お母さんの包丁も向けた。

そして、シィを傷つけた。


その事実は、もう二度と戻らないから。



「歩美、私にもう一度、歩美のお母さんやらせてくれない?」

「えっ…?」



「こんな最低な母親、嫌かもしれないけど、チャンスを頂戴」
お母さんに、愛して欲しかった。

抱きしめて欲しかった。


「う……ぅ…っ……おかあ、さん……」