「…歩美」 その声は…… 「…お父さん」 病室に入って来たのは、やっぱり少し歳を取ったお父さんだった。 「良かった…」 お父さんもそう言っている。 「あぁ、皐月くんたちにも連絡しなきゃいけないな」 お父さんはそう言って、病室を出て行った。 「お母さん……どうして、いるの?」