だって、……うっ。 まただ。 シィは気付いてないんだ。 私に話しかけた女子が私の横を通り過ぎる時、鋭い目が私を睨んでいるなんて。 ただそれが、ひとりではなく数人がそうして来るのだ。 「…おは、よう」 私は、ぎこちなく返した。 いつもこんな感じ。 「アユ、どうかした?」 シィが私の顔を覗き込む。