「……お母さんだ」

しわ1つない、お母さんは凄く若かった。
私の初めて見る、お母さんの姿だった。


「高校1年生の時の歩美さんの姿ですね」

歩美は、お母さんの名前。
ユキは、何でも知っているんだ。


「……まだ、幸せだった時ですね」
「えっ…?」


ユキの顔は、悲しい顔をしていた。
その表情の意味すらも、私には、わからなかった。