朝。


静かな部屋にノックが響く。


「名月〜、起きたか〜?」


ドア越しに玲治の声が聞こえる。


泣き疲れて、そのまま寝ちゃったのかな?


隣には紅葉が寝てる。


ムクムク起き上がって、鏡を覗き込む。


やっぱり腫れてるよ。


重たい瞼は真っ赤に腫れていた。


「玲治〜、何か冷やすものない??」