服を着替えて、ソファーに座る。 仁がホットミルクを淹れてくれた。 仁って雑用係なのかな…。 意外にマメだし。 紅葉があたしに向かい合って座った。 「名月は、本当に全部知らないんだっけ…」 「…うん、何が何だかって感じで」 「…そっか」 紅葉は仁の淹れたココアを一口飲んで、あたしを見た。 切れ長の目があたしを映す。 「じゃあ、約束通り話すね」