深紅に染めて(仮)



倉庫まで帰って来た。


「名月ちゃ〜ん♪お帰り」


幹事室のドアを開けた瞬間、ソファーに座っていた純が飛び付いてくる。


「ヤダ!!来んなキモ純!!」


純のおかしな手の動きと雰囲気を感じて、思わず奇声を上げて紅葉の後ろに隠れる。


「うへへ、キモ純だって。
いいきみだ」


「なんで逃げるんだよ、名月ちゃん」


ぎゃあぎゃあと純と紅葉とあたしが騒ぐ。


「純也!!
騒いどらんで、荷物運ぶん手伝えや!!
飯食わせんぞ」


玲治が純を呼んだ。