竜と仁(ジン)を連れて、名月の家の近くの公園まで行った。


ブランコしかない小さな公園。


そこにはブランコを軽くこいだあたしの姉がいる。


「「すんげー、似てんな」」


なんてアホ2人が言ってる。


「どーしたんだよ名月。
こんな時間にこんな所で1人でいたら、こいつらみたいな不良に絡まれちゃうよ〜?」


名月は何を考えているのか、少しうつ向いた。


足元には大荷物。


持ってみたら、意外に軽かったから直ぐに服だとわかった。


「どーしたんだよ、本当に
これからお泊まりにでも行くの?」


「行きたいけど、宛がない」