Blue sky ~ 記憶 ~

「…華音、どうするんだ?」
 
 
俺はまず最初に、そのことを聞いた。
 
 
「どうするって、何が?」
 
 
 
「藤永のことだよ。」
 
 
 
「あいつのことか…断るに決まってるだろ。」
 
 
なぜか華音は軽く俺を睨んだ。
 
 
「ふうん…。可哀想だな…藤永。」
 
 
俺は呟いた。
 
 
「何で可哀想なんだ?嫌なことは断るだろ、普通。」
 
 
 
「そうだけどよ……。」
 
 
 
「あたしは普通のことをしたまでだ。」
 
 
 
華音は当たり前のように言った。
 
 
それで、藤永を傷つけたことに気付けよ……。
 
 
まぁ、華音だからな…。
 
 
 
「…ぷっ……。」
 
 
何だか笑えてきた。
 
 
「何を笑っている…!」
 
 
「別にー。」