少女は手紙に書いてある、
『いつもの場所』
に向かった。
 
 
 
走り続け、少女は丘にたどり着いた。
 
 
 
「…あった……!」
 
 
少女は一本の木に駆け寄った。
 
 
 
「…どこ……どこにあるの…?」
 
 
少女は木の周りを、懸命に探した。
 
 
けれども、一向にそれらしきものは見つからない。
 
 
 
「……どこにあるのよ…!?もしかして……風に飛ばされたとか…。」
 
 
少女は不安気な表情で、また木の周辺を探し始めた。
 
 
 
「……あ………。」
 
 
 
少女は何かを見つけたように、木の枝を見た。
 
 
 
 
そこには、木に結びつけられている小さな包みがあった。
 
 
 
「あった……!」
 
 
少女はすぐにそれを手に取った。