Blue sky ~ 記憶 ~

俺は自分の身に、何が起こったのか分からなかった。
 
 
「おいっ…神倉、いきなりどうしたんだ!?」
 
 
いきなり足の力が抜けて、俺はその場に倒れ込んでしまった。
 
 
 
「……はぁ…。」
 
 
俺はそのまま両手を広げ、寝そべる形になった。
 
 
「…大丈夫なのか?」
 
 
 
「あぁ……まだ大丈夫だ。」
 
 
……まだ。
 
 
「…ここから見る景色は全然変わってないな。刻が止まっているようだ。」
 
 
 
「…いきなり何を言っているんだ、神倉。」
 
 
華音は俺の言葉に首をかしげていた。
 
 
「……なのに俺達は、何でこんなに変わってしまったんだ。」
 
 
 
変わったのは俺達だけか。
 
 
町の景色は変わらないまま、俺達は日々変わってゆく。