「……え?」
 
 
今…
ありがとうって言ったか!?
 
 
いや、ないだろ。
 
そんなことあるはずない……。
 
 
でも言ったよな…!?
 
 
 
「今なんて…!?」
 
 
 
「……別に。」
 
 
華音はそう言うと目をそらした。
 
 
 
俺の聞き間違いじゃねぇはずだ……。
 
 
あの華音が…
これは二度とない奇跡だ!
 
 
 
「…何にやけてるんだ?」
 
 
 
華音が俺を気味悪そうに見ている。
 
 
 
「あ…いや、何でもない。」
 
 
 
俺はこんなにも学校に来て良かったと思ったことが、今までにあっただろうか。
 
 
やっぱり感謝の言葉というのは嬉しい。
 
 
いや、それだけじゃない。
 
華音から言われたことが嬉しい。
 
 
いや、一応言っておくけど‥
決して恋愛感情があるわけではない。
 
うん。