Blue sky ~ 記憶 ~

「…どういうことだ?普通に立っているじゃないか。」
 
 
華音は俺の両足を指差した。
 
 
「…いや、違うんだって。本当に歩けなかったんだって。」
 
 
 
俺は慌てて言った。
 
 
 
……あれ、待てよ?
 
 
 
松葉杖を使っていた時点で、俺は立てていたんじゃないか?
 
 
普通の場合、松葉杖は骨折とかした時に使うわけで…。
 
片方の足が使えなくて、もう片方の足が使えるから、松葉杖を使って歩けるってことだよな…。
 
 
 
と言うことは、俺は歩けていたのか。
 
 
 
「…はぁ。」
 
 
俺は深いため息をついた。
 
 
動かなくなったり、動くようになったり、俺の足はいったい何なんだよ。
 
 
 
……どういうことなんだ。