Blue sky ~ 記憶 ~

「…休んだ。今さら何を言うかと思えばそんなことか。」
 
 
 
「休んだって…。サボりか?」
 
 
俺は口元をにやつかせて言った。
 
 
 
「違う!……ただ…心配だっただけだ…。」
 
 
「……え。」
 
 
「さっさと行くぞ…!」
 
 
 
華音は一人で階段を下り始めた。
 
 
なんか最近…
 
華音が女みたいだ。
 
 
いや、最初から女なんだけど。
 
 
 
「…あ……ちょっと待ってて、華音。」
 
 
俺は慌てて華音を呼び戻した。
 
 
「何だ。」
 
 
 
「いや…その、どうやって階段下りれば良いんだ…俺は。」
 
 
 
両足は使えないし…。
 
でもさすがに、階段を松葉杖で歩くってのはないだろ。