Blue sky ~ 記憶 ~

「何年ぶりかね…是奇ちゃんを見るのは。」
 
 
 
おばちゃんは懐かしそうに言った。
 
 
…おばちゃんは昔と全然変わってないな。
 
 
少し変わったのは、顔のしわが増えているところかな。
 
 
 
「それにしても昔と変わってないな……この店も町も。」
 
 
俺は駄菓子を見ながら言った。
 
 
そこには、見覚えのあるお菓子がたくさん並んであった。
 
 
「そうだね…懐かしいでしょ。」
 
 
おばちゃんは笑顔で言った。
 
 
「ところで、是奇ちゃんは何でこの町に来たんだい?」
 
 
 
「んー……何でだろう…。親父達の都合…?」
 
 
正直のところ、俺にも何で来たのか分からない。
 
 
まぁ、理由なんて俺にはどうでも良いことだし。