けれども、その日は少女と出掛ける約束をしていました。
 
 
少年は動かない右足を、無理に動かし少女との約束を守りました。
 
 
 
次の日の朝、少年は右足だけではなく左手にも激痛が走ったのです。
 
 
 
少年は少女のせいだと言うことに、薄々気付いていました。
 
 
そして、このままではいつか自分の命が尽きることも気付いていました。
 
 
 
それでも、少女を最期まで愛することを選んだのです。
 
 
 
 
 
やがて、少年はついに歩くことも困難になりました。
 
 
 
少女は自分を責め、少年をこれ以上不幸にしてはいけないと考え、その日から少年と会うことをやめました。
 
 
 
 
少女と会わなくなってからというもの、少年の手足の痛みは止みました。