【青空】
 
 
 
あるところに、悪魔の子と言われていた少女が居ました。
 
 
その少女の右手首には、十字架模様のあざがありました。
 
 
少女の住んでいる村では昔から、右手首に十字架模様のあざがある子は悪魔の子と言われていたのです。
 
 
 
『悪魔の子は人を不幸にする。』
 
 
 
その言い伝えの通り、少女は人を不幸にすることしかできませんでした。
 
 
人との絆が強くなればなるほど、その人を不幸にしてしまうのです。
 
 
 
そして、少女は人と関わることをやめてしまいました。
 
 
自ら孤独を選んだのです。
 
 
 
 
孤独にも慣れ、同じことの繰り返しの毎日を過ごしていました。
 
 
けれど、ある日少女の前に一人の少年が現れました。