その結果を見てきたデイトリアにとって、剛を会わせる事には多少の不安がある。

 それは、ひいてはマクバード自身にも哀しみを背負わせる結果にもなっているからだ。

 それは、人間のエゴなのかもしれない。

 しかし、マクバードと話をして惹かれない者などいなかった。

 お互いの哀しみを呼ぶだけに過ぎないというのに……デイトリアは、血のような輝きを放つ瞳を曇らせた。