明日の果て


 そうして使徒になり、デイトリアの神殿から外を眺めていた。

「スロウン」

 数秒して振り返る。

「まだ慣れないな」

「そういうものだ」

 デイトリアは虹色の空を見上げた。

「あのさ」

「ん」

 剛(スロウン)は言い出しにくそうにしていたが、意を決し口を開く。

「あの、真里のこと──」

 躊躇いがちに向けられる視線から目を外す。

「彼女は裁かれることになる」