「使徒となることは、運命から外れ、どんな苦痛をも耐えなければならない」

 闇の意志に近い者は闇の神族となる、その結果がジェティスとの精神のつながりだった。

「属す者が増える事を私もマクバードも望んではいない」

 巡る輪を外側から眺める事は、その存在を愛しく思える反面、弾かれている事の空虚さも同時に感じさせる。

「俺は、心の奥底でそれを望んでいたのかも知れない」

 マクバードはきっと、使徒になった俺を見て少し悲しげに微笑むのだろう。

 だけど、課せられる使命があるのなら、俺はそれを背負いたい。

 俺には明日の果てはもう見えない──ずっと疑問に思っていた答えは、永遠に出ないのだろうか。