「剛」

「なに?」

 ふと呼ばれて振り返る。

「!?」

 予期しなかったまばゆい光りが視界を包み、剛はそのまま意識を失った──

「……」

 デイトリアは、意識のない剛を支え目を細める。

「それで良かったんですか?」

 静かに問いかけるジェティスを一瞥し、ソファに横たえた。

「不本意だが、こうするしかあるまい」

 このままでは、剛の人生に関わるだけではなく、彼の人生そのものを変えてしまいかねない。