「なあ、デイ。もうちょっといたいんだけど」

「だめだ」

 デイトリアは剛に向き直り、険しい目を向ける。

「いつまでもいられない事は解っているはずだ」

「解ってるよ! 解ってるけど……」

 そのあとの言葉が、喉に詰まって出てこない。

「こうなるだろうと予想はしていた。悪いのは私だ」

 苦い表情を浮かべるデイトリアを見つめ、剛は顔を伏せた。

 それは、以前にも人間を合わせた事があるということだと剛はすぐに理解した。

 その人たちはどうしたのか、それが気になった──