突然の知らせ・・・

ーーそれは、夜7時の事だった。

「大義、聞いた?一葉ちゃん家引っ越しするんだって。大義?」

俺は、あまりの突然さにビックリしていて、返事が返せなかった。

今のは、聞き間違えだよな?そーだよ
な、そうだ、俺耳悪いんだっけ?

そんな事をつぶやいていた。

ーーただ認めたく無かった。いつも俺の傍にいてくれてたのに、と。

俺はすぐさま、携帯と財布と上着を持って玄関に向かった。

玄関に着けば俺は、薄い生地の上着を羽織った。玄関にかけてある鞄の中に、財布と携帯を入れ、手には自転車の鍵を持った。俺が家から飛び出そうとすると、
姉が言った。

「一葉ちゃんの所へ行くんでしょ?
母さん達には私が言っとくから、頑張りなさいね。」

そう言って、優しく微笑んだ。
俺は、姉にこう言った。

「うん、お願いします。」

そう言って、隣のマンションまで自転車で走った。

マンションの前にある自販機で、がずの大好きなココアを買って行った。

俺は、かずの家の前に着いた。