学校が終わり、私の両親は、学校まで迎えに来た。

私が今まで親に反発しなかったかと言うと、なんでもかんでも急に決めてしまって、何を言っても無駄だと思っていたからだ。

私が車に乗り込もうとすると、たーくんが言った。

「いってらっしゃい」


「いってきます。」

バイバイ、なんて言葉は私達二人の中には存在しないんだなと思った。

車が動き出した時、私は、たーくんの姿が離れて行くのを見た。

私は、精一杯の声で叫んだ。

「ありがとう!」

って、たーくんがいってらっしゃい何かじゃなくて、バイバイなんて言われたらきっと私は今頃泣いていただろう。

だから、たった一言。

感謝の気持ち。