「私は、もういらないよ。自分の力で、立ち直り、自分の力で人生を一からやり直す。 この2回のパスポートの経験を決して、無駄にはしない。 私は、嬉しかったり、楽しかったり、悲しかったり、辛かったり、いろいろあったけど、 それらを消すことは決してしない。 私は、自分を見直すいい勉強になったと思ってる。 おばあちゃん、和真、ありがとう。」 「奈々・・・」おばあちゃんは再び私を抱きしめた。 そして和真もさわやかなすっきりとした笑顔を見せてくれた。