「どうして……彼の面影を探してると思う?」



席に座ったばかりの雅巳君に、何故私が失恋したとわかるのか。



「口約束でも将来を誓った仲で裏切られた人と何故か関わることが多くてね。ルイはその人達と全く同じだね。」




「皆死にたいと口ずさむ?」



「死にたいと言ってるクセにじゃあ死ねよと言ったら皆怒るね。」



その気持ちはわかる。殺してほしいと願って募集した掲示板で死ねよと文字で言われた時、とても不快に思った。



「勝手だよね、みーんな勝手。死にたいと言ってるのに抱かせてくれる。抱いたあとはもっと優しくしてよと注文してくる。死にたいんじゃなかったの?と聞いたら僕がいるならそれで良いよと言う。」




「…………それは。」




「それは何?皆本気じゃないと言いたいの?ルイはその人の何がわかるの?」



「けなすのか守るのかわからない雅巳君に、彼女らの気持ちはもっとわからないじゃない。」



「わかりたくもないし、興味も無い。ルイのこともどうでも良いけどルイと約束をしたのに守らない僕が嫌なだけ。」




生意気な口に冷えた水をかけてあげれば少しは冷ますことが出来るのかな。