眼鏡をかけた本を読んでいる男。
違う。
携帯を触りながらハンバーガーを食べている男。
違う。
茶髪のチャラ男、真面目なサラリーマン
今時の男、神経質そうな男、制服を着た男。
違う、違う、違う。
あ。
店内の一番奥に座り、パソコンを置いている肌の白いナチュラルに染めた濃い茶色の髪色の男の人。
パソコンを置いてあるテーブルの横には携帯と車のキー。
いつも冴えない感はこの人以外居ないと思わせるほどの、
影が見える程のオーラを放つ細身の男性。
この人は………私を殺すだろうと何故か本人と決まったわけでもないのに背筋がゾクっとなるくらいに一瞬鳥肌が立つ。
そして人をかき分け、色白の男性に近づき声をかける。
「雅巳君?」
パソコンに向けていた視線はゆっくりとこちらに顔を向けて、そして私に向けて一言喋る。



