また浴槽で彼に寄りかかり、彼はまた私の髪の毛を手でなぞっていく。
「髪の毛好きなの?」
「そういうわけじゃないけど。女の人って髪の毛撫でたり触ると心が開くでしょ?開きすぎる人もいるけど。」
「私も開きすぎるかもね。」
「開きすぎたら閉じるまでだよ。そこまで開かれても手に追えない。」
「……だよね。」
じゃあ触らないでと言うと、彼はクスクスしながら髪の毛を撫でるのを止めてくれない。
面白がっているのだろうか。
「止めて。」
「止めないよ。」
「止めてってば。」
「止めないよ。本来のルイの姿が見えてくるから。心が開くというのはそういう意味だよ。」
「閉じるって言ったクセに、手に追えないって言ったクセに。」
「写真の男がルイを裏切った理由がわかる気がしてきたよ。」



