恥ずかしい。
何か世間話でもしなきゃと思うも、恥ずかし過ぎて声にならない。
浴槽から動く小さな水しぶきのバチャバチャという音だけがとてもリアルで、早く終われと思い立たせる。
「小さいね……。」
「…………え?」
私の背中の真ん中で雅巳君の手が止まっている。
「ルイの背中、小さいね。小さくて細くてだから壊れるのもわかるよ。辛いよね。」
どうしてそういうことを言うの?
可哀想な女は嫌いなんでしょ?可哀想な女に貴方が仕立てないで。
「そんなこと……ないよ。」
「背中って脊髄があるから下手に損傷したら歩けなくなることもあるんだ。ルイの背中だときっと簡単に滅びてしまいそうだね。」
「豆……知識……だね。」
フフっと彼が笑ってシャワーを出して背中を流していく。
もう彼に反論することはしないだろう。印象もそして少し触れた彼の中身もプラスと言えないのに、何故か今はマイナスにも思えない。
シャワーで身体中の泡を落として、とうとう彼と同じ浴槽に入る時がきた。
生まれたままの姿を彼にさらけ出し、浴槽に足を入れる。と、あることに気付く。
「ぬるすぎない?」



