お風呂場でシャワーの音がドア越しに聞こえてぼんやりとモザイクがかかった扉に彼の姿が見える。
本当に良いのかなと、服を上から順番に脱いでいき洗面所の鏡に映し出されたなんとも色気の無い身体が益々躊躇する。
馬鹿にするかな。
胸も無いし、肌だって綺麗な方じゃない。彼は22歳で水が弾く肌と比べる方がおかしいんだけど。
どうしても恥じらいは消えてくれなくて小さなタオルで極力見られたくない部分を隠し、自分の家のお風呂場なのにノックをする。
コンコンッ。
「んー。」
と、力の無い返事が返ってきてゆっくりドアを開けると、浴槽の中で腕を出してくつろいでいる雅巳君の姿があった。
お風呂に入る前に身体を洗うのが今までしてきたことだが、それだとタオルを外すことになるからどうしようと困惑していたら。
「身体洗いなよ、汚いじゃん。今日吐いてるんだし。」
と、言われ、確かにと思いながら意を決してタオルを外してシャワーを浴びて身体を濡れさせていく。
ドキドキが止まらない。
彼が今何処を見ているのか全く見れないで、いつも以上にボディタオルに泡立たせ、念入りに身体を擦っていたら。
「貸して。」
と、見ないようにしていたのについ雅巳君に声をかけられ振り向いてしまう。
「え?」
「貸して、背中流すから。後で僕の背中も流してね。」
白い泡が立っているタオルを彼に渡すと、彼は浴槽から背中を向けてと指示を出し、私は言われた通りに彼に背中を向けて背中を擦ってもらう。
思わず小さくなってしまう私の身体を彼は、
優しく丁寧に私の身体を流してくれた。
背中に触れるその手は何度ドキドキしただろう。



