家に着くなり繋いでいた手をゆっくり離して私はまだ半べそをかきながらゆっくりソファに座る。
「やっぱりきてるね。」
独り言を話す雅巳君を見ると、私の携帯に電源をつけて勝手に携帯を開く。
止めてよと、止めることはしないのは見られても何もないからだが、何故急に私の携帯を勝手に見ているのか。
「ルイ、はい。」
疑問のまま私の携帯を雅巳君に見せられ、半べそだった私の顔はスーッと涙が乾いていった。
見たくもない。見たくもないからそのまま知らないフリをして横になった。
弥生
無題
さっき ルイスーパーで倒れてたよね!?
男の人に抱き抱えられて出てったの見たの。
お願い、電話に出て。
見たのじゃないよ。
私がアンタを見たんだよ。
「噂の弥生?」
「噂はしてないじゃない。」
「そうだね。じゃあ偽善者弥生。」
「どうでも良い……。」
どんな呼び方をしようがどうでも良い。お願いだからその名前は聞きたくもない。
薬を飲もうと食卓テーブルに向かう。
「……あれ?薬知らない?」
置いてあるハズの薬が何処にも見当たらない。



